歯の神経だけを抜く「根管治療」についてくわしく解説します
皆さんこんにちは。
仙台市太白区富沢の歯科、きしかわデンタルオフィスです。
皆さんは「根管治療」についてご存じでしょうか?
歯の神経を抜く治療、と言ったらピンと来る方が多いかもしれませんね。
当院でも、肉眼の最大20倍まで拡大して見ることができるマイクロスコープを使って根管治療を行っています。
今回は、この根管治療について解説します。
根管治療は、歯を残すことを目的とした治療です
歯の中には、「歯髄」という神経や血管などが通っている管、「根管」があります。
むし歯が重症化して歯の内部まで感染が進むと、根管まで感染が広がります。すると根管の中の歯髄に炎症が起こり、神経が壊死していくのです。
このように壊死してしまった歯髄を取り除き、根管内を消毒・殺菌してから閉じることで、できる限り歯を残す治療を「根管治療」といいます。
このような症状がある場合、根管治療を行います
根管治療はむし歯が重症化したとき以外に、重度の知覚過敏や、歯に亀裂が入って細菌が炎症を引き起こした時にも行われます。
■ 重症化したむし歯
むし歯が神経に達し炎症が引き起こされると、じっとしていても激痛(歯髄炎)が起こります。
そのまま放置していると根管内に感染が広がり、口臭の発生・歯の色の変化が見られ、さらに骨やまわりの組織にまで重度の炎症を引き起こす可能性があります。そのため、根管治療を行います。
■ 重度の知覚過敏
むし歯や神経の炎症がなくても、冷たい物や歯ブラシの毛先が歯に触れただけでしみることがあります。
このような知覚過敏の症状ではたいていは神経を抜く治療を行いません。ただし、あまりにも重度の症状がみられる場合は、根管治療を行うことがあります。
■ 歯に亀裂が入った時
何らかの原因で歯に亀裂が入り、歯の神経まで到達すると、亀裂から細菌が侵入して感染・炎症を起こすリスクが高まります。
炎症を防ぐためには歯の内部を殺菌・消毒する必要があり、この一環として根管治療を行うことがあります。
根管治療後、歯に起こる変化に注意
根管治療で歯の神経を取り除いたときに起こる症状としては、歯の黒ずみがあります。
さらに、歯髄を取り除くと歯の内部に血液が循環することがなくなって、歯が脆くなるので注意が必要です。
また、刺激を伝える神経が同時に失われることで、痛みや炎症などの異常を感知できなくなります。
反対に、神経をしっかり取り除くことができなかった場合には、痛みが残ることがあります。
詳しくは、「生きている歯と死んでいる歯の違い」もご覧ください。
根管治療の完了後は定期的に歯科医院を受診し、歯がどのような状態であるかを確認するよう心がけましょう。
まとめ
根管治療は、死んでしまった神経(歯髄)を取り除くことで、抜歯せずに歯を残すことができる治療です。ところが、神経を取り除く治療にはデメリットも同時に存在します。
取り除いた神経は再生されません。そのため、むし歯はもちろんのこと、歯に何らかの違和感をお持ちの方はなるべく早く歯科医院を受診することが大切です。
太白区富沢の歯科医院「きしかわデンタルオフィス」では、マイクロスコープなどの先進的な機器を活用し、より精度の高い根幹治療をめざしています。
仙台市で根管治療ができる歯科医院をお探しの方は、当院までお気軽にご来院ください。
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