子どもの歯並びを整える「小児矯正」の特徴とそのメリットとは
皆さんこんにちは。
仙台市太白区富沢の歯科、きしかわデンタルオフィスです。
お子さんの歯並びについてご心配されている保護者の方からお悩みが多く寄せられます。
今回はお子さんの歯並びを整える「小児矯正」治療について説明いたします。
小児矯正は子どもの歯並びを整える矯正治療です。成長期に行いますので、お子さんの顎の正常な成長発育を促進しながら、将来へ向けて正しい歯並びやかみ合わせのバランスを正しく調整していく治療です。
整った歯並びは、むし歯や歯周病の予防、さらに全身の健康回復と維持といった全身の機能面の改善へと導きます。
小児矯正の大きな特徴は、成長期にある顎の骨の成長をコントロールしながら、本来あるべき場所へ歯を移動させていくので、痛みも少なく、整えた歯並びが後戻りしづらいことが挙げられます。
小児矯正にはそれ以外にもさまざまなメリットがあります。
・抜歯をせずに治療できる可能性が高い
・成長期を過ぎ、大人になってからはじめる矯正治療よりも美しい歯並びにできる
・思春期までにきれいな歯並びを実現し、コンプレックスを解消
・むし歯・歯周病にかかるリスクの低減
・治療にかかる費用を比較的低く抑えられる
小児矯正で使う矯正装置は、取り外しができる「可撤式装置」と、取り外せない「固定式装置」に分けられます。お子さんの年齢や症状に合わせて適切な装置を選択し、治療を開始します。
■ 可撤式装置
・床矯正
顎が小さく、歯の生えるスペースがない場合に使用する装置です。
装置を徐々に広げていくことで、顎の骨と歯列の幅も広がり歯がきれいに並ぶスペースが作られていきます。装着時間が長いほど効果的です。
・機能的矯正装置
おもに「出っ歯」を矯正する装置です。
学校に登校している間は外していただいても結構ですが、帰宅後~翌朝まで装着していただきます。この装置も装着時間が長いほど効果が上がります。
■ 固定式装置
・マルチブラケット装置
一本一本の歯にブラケットという装置を取り付け、そこに通したワイヤーの弾力を利用して歯を移動させる装置です。
通常、小児矯正では永久歯に生え変わった中学~高校生が使用します。小学生で使用する場合は、永久歯の前歯のみ、あるいは永久歯の前歯と6歳臼歯のみ、など限定的に使用します。
・急速拡大装置
上顎の歯列を横方向に広げていく装置です。装置の真ん中についたねじを巻いて、顎の幅を広げ、歯がきれいに並ぶようにスペースを確保していきます。
歯を移動させていく速度は、マルチブラケットよりも早いため、短い装着期間で効果が得られます。
小児矯正はきれいな歯並びを作るだけの治療ではありません。むし歯や歯周病予防、全身の機能面の強化など、整った歯並びと「お口と体の健康の土台作り」を目指す治療です。
お子さんの症例や年齢に合わせ、さまざまな矯正装置があります。
まずは矯正に関してお知りになりたいことなど、ご相談は当院までどうぞ。
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