MTA,ドッグスベストセメント,3-mix、、、神経を残すには
2018年03月05日(月)
こんにちは。
3月3、4日と神経を残す歯科治療の勉強を神戸で行って来ました。
皆さんはできれば抜歯を回避して一生自分の歯で生活する人生を希望されると思います。
だからこそ出来るだけ抜かない治療、削らない治療、早い治療に人気が集まるのだろうなと思います。
どのような治療が本当に歯を長持ちさせるかどうか患者さんは分からないから、選択基準がそのようになるのもしょうがないと思います。
私の場合は出来るだけ再治療にならない治療、自分の歯が長持ちする治療をコンセプトにしています。
その為に抜歯が必要だと判断する時もありますし、削らせていただくこともあります。
大事な事は出来るだけ早い段階で適切な処置をする事です
小さな虫歯の時は限りなく歯のダメージを減らすように削る量を少なくし、ある程度大きな虫歯(ここの診断が重要)は多少削ってでもクラウンにして歯の破折を防ぐように対応、神経まで達する虫歯は感染した神経を除去して部分的に神経の保存に努める、神経の治療は限りなく感染を防ぎ再治療を回避する
この為には
・マイクロスコープを使用したダイレクトボンディング、適切に最小限削り精密に適合よく詰める
・適合の良いクラウン(ただし必要な分だけ覆うように、削りすぎ厳禁、ここも意外と知られていない)かつ歯科技工士も仕事に加わる為、双方がハイクオリティー出ないと質が落ちる
・ダイレクトボンディングを併用した神経保存
・CT,マイクロスコープ、ラバーダム、その他海外から輸入した機材、薬品を使用した根の精密治療
まだまだ一つの歯をしっかり残すのに必要な事はありますがこれだけのことが出来てようやく歯の永続性に繋がります。
さて、前置きが長くなりましたがこの神経の保存を行う処置、その上で審美的に仕上げるダイレクトボンディングを今回学んで着ました。
この神経の保存に使う有名な治療法が題名にあったMTA,ドックベストセメント、3-mixだと思います。
当院はMTAしか行いませんが、その理由は
MTAは感染を完全に除去して神経を直接保護するように使用しますが
ドッグベストセメント、3-mix共に感染部分を神経の上に残してその感染部分の上に置いて殺菌の効果で虫歯を直すとしていることです。
歯科医師なら細菌のバイオフィルムは殆ど薬効なりの殺菌効果を防ぐ事は当たり前のことですし、この方法は神経が第二象牙質を作ってくれるか、残した細菌の毒素が神経を殺すかの博打に思えるからです。(個人の感想です)
まあ、他にもそんなに素晴らしいものなら世界的に歯科界で流行っててもおかしくないと思うのですが
知り合いの先生も、国内外の大学病院も、海外の有名な先生も使用している人が一人もいません
MTAは今は世界中で無くてはならない材料になっています。根の治療や神経の保存について、この材料の使用がもはや海外ではスタンダードなのです。
しかし、日本の歯科大学では全く教えてくれません。
このコンセプトを達成する為に沢山勉強しましたし、多くの設備投資をしました。
今回も歯の保存と審美を両立するのに大変価値のある2日間でした。
治療を受けられた方はご存知かと思いますが、このコンセプトを守った治療するのに1時間以上かかることがほとんどです。
もちろん保険外治療で、インプラントでもなければセラミックでもない詰め物ですが、私は最も価値のある治療だと思っています。
お休み頂き有難うございました。