秋葉原 審美治療セミナー
2018年02月05日(月)
こんにちは、院長の岸川です。
今日は秋葉原で審美治療セミナーでした
歯科医師なら誰もが思うだろうMIとフェルールと被せ物に求められる歯の削除量のジレンマ
私もこのせいで保険治療での白い被せ物は推奨できない時があります
銀歯がいいとは言いません
しかし、保険治療での合着することを前提(完全重合レジンは接着しません)に過剰な歯の削除が求められる白い被せ物はあまりやりたくない治療の一つです。
恐らくこの治療法を選択する時は神経の治療をした後だと思います。
さらに歯の外側を白い被せ物に合わせて削除するとフェルールは無いことがほとんどで、もしフェルールを確保したと思っていても実際は厚みが足りてないことが多いのが現実です
毎回マイクロ、ラバーダムを使った根の治療を行なっていなければそれだけで再治療のリスクになる(感染が残ることが想定される)
ラバーを使いレジンコアを行なっていなければコアの接着不良が起こる
デュアルセメントでセットするとセメントの変色が起こる(アミンのせい)
他にも沢山の再治療のリスクを持っています
そしていざ再治療にかかるともう殆ど歯が残ってない為、抜歯目前になる可能性すらあり得ます
もちろん元々再治療スタートで残存歯質が少なければ咬合等をみて作ることもありますし、虫歯が大きく銀歯と比較してもデメリットがあまりなければ積極的に白いものを入れてあげたいとは思っています。
ですが保険治療で歯質が残せるのであれば薄く削ってフェルール確保できる最小限の切削がベストだと思います。例え銀歯だとしてもです(金属の劣化等のデメリットも考慮した上で)
歯質が多いほど再治療できる回数が多い
エナメルが残せるので接着に有利、かつ歯の歪みが抑制できる。そのことでセメントのウォッシュアウトの頻度が下がり脱離直前に起こる歯の破折リスクを減らせる
縁上マージンで歯頚部にエナメルが残るためカリエス、歯周病のリスクを減らせる
形成やり方や諸々の知識を持っていないと銀歯でもメリットが全く残らない状態になりますが
その為にセラミック治療を想定する時はジレンマがありました
必要な削除量とフェルールの確保です。
アンレーも一つのチョイスですが色が難しい時(審美をしっかり改善したい時)はどこまで削ろうかと悩みますしフェルールを削ってでも審美を優先したこともあります。
セラミックは接着可能なので取れてくることは今の所ありませんでしたが、これからもずっとそれが維持できるかどうかは分かりません。
接着工程は難しく、前歯3本セットするのに一時間以上かかり他の皆さんはどうなのだろうと思っていました。
今回は去年の国際審美学会の大会で拝聴した二宮先生のレクチャーがあったので再度受講して来他のですが、
二宮先生は前歯6本は半日アポとのことで、こだわりと緻密な作業はやはり時間がかかるのだと安心しました。
去年の講演で、今まで見た事ない歯の永続性を考えた治療を見てもう一度お話を聞きたいと思っていたので今日のセミナーはすごく楽しみにしていました。
やっぱり診療休んでも行って良かったかなと思います。
悩んでいた事への解決策を提示して頂きました
保険外治療の知識ですがその中には保険内治療にも落とし込むことが可能なものもあります。
今後も最善の治療を提供できるようにアップデートして行きたいと思います。